「優しい嘘」


あなたの言葉は曖昧で
肝心なところはいつもはぐらかされていたね
それはあなたなりの優しさ
私を傷つけないための優しい嘘

私が気づいていないとでも思っていたの?
あなたがついていた優しい嘘
私にとっては優しくなんてなかったよ
でもね・・・
あのときの私はそのことを認めたくなかった

あなたは私に頑張る力をくれた
あなたと会いたい、話したい
そのために、目の前の問題を片付ける
うまくいったら、
それがあなたと会うための口実になるから
結局・・・あなたと会うことはできなかったけれど

最後に電話で励ましてくれたね
私の想いに初めてちゃんと答えを出してくれたね
でも、ごめんね
そのときにはもう意味がなかったの
それを言わなかったのは、私なりの優しさ

私があなたについた、
最初で最後の優しい嘘だよ


('00.11.2)