「けじめ」


今までの私を解放してあげよう。
がんじがらめの私。
ずっとこの想いに囚われてきたけれど、
もう、いいでしょう?
けじめを、つけよう。

気づいたの。
私はずっと立ち止まったままだということに。
それはもしかしたら私が望んだことなのかもしれない。
だけど、このままでいいわけないよね?
まわりはどんどん変わってゆく。
私は独り、取り残されて。
変われるチャンスさえ、潰しているの。
わざと。
意図的に。
・・・怖いから。

友達が告白してた。
振られたって泣いてた。
そんな彼女にもいつしか恋人が出来て。
あの時のまま、変われない私だけがそこにいる。
今は、彼女がうらやましい。
彼女はけじめをつけられたんだね。

今度は私の番だよ。
今までの自分を解放してあげよう。
振られたっていいじゃない。
泣いたっていいじゃない。
このまま、この場所に留まっているよりは。
囚われの想いを抱えたままでいるよりは。

だから、ね?
けじめを、つけよう。


('00.9.25)